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お墓を建てるには、どれくらいかかる?納得のいくお墓の建て方とは
お墓を建てるには、どれくらい費用がかかるかご存じですか?お墓を建てるのにかかるのは、墓石代だけではありません。そのほかにも、土地を使用するための費用も必要となります。お墓を建てる費用は、決して安いものではありません。だからこそ、しっかりと計画を立てて、後悔のないお墓づくりをしたいものです。
今回は、お墓を建てるときにかかる費用についてまとめてみました。お墓を建てる予定のある方は、ぜひご覧ください。
お墓にかかる費用の内訳と期間
お墓を購入する際にかかる費用は、100万円以上かかることが多いといわれています。一生に1度あるかないかのお墓の購入ですから、納得のいくものにしたいのは当然のことです。
お墓を作るにあたってかかる費用には何が含まれるのか、詳しくご紹介していきます。
1. 墓石本体・設置費用
お墓を購入するにあたって、墓石本体とその設置費用がその主な費用となります。お墓の土地代、つまり永代使用料に消費税が課税されることはありませんが、墓石本体には消費税がかかってきます。
墓石に使われる石には数百種類もの種類があり、国産のものからインドや中国、アメリカ産など、世界各国の石が使われています。日本でも近年では、外国から輸入された石が多く流通しています。
石も長年雨風にさらされると、劣化していきます。一般的に吸水が弱い石はヒビが入りにくく、長持ちするといわれており、代々にわたって強度を保てるような硬い石が墓石に向いています。
2. 永代使用料・土地代
かつては広い土地を持っているご家庭では、家の敷地内にお墓を建てて、先祖を供養することができたものです。裏山に先祖のお墓があるというのは、田舎では一般的な光景でした。
しかし現在では、墓地や埋葬等に関する法律の制定により、埋葬できる土地が限られています。市町村の許可を得なければ、勝手に埋葬ができなくなっているのが現状です。
そのためお墓を建てるには、寺院の土地や公営、民営の霊園を使用する必要があります。そこでかかるのが、「永代使用料」といわれるもの。永代使用料というのは、子孫代々にわたってお墓用の土地を借りるために支払うお金です。永代使用料は、一括で支払うことが一般的となっており、許可証の発行が必要になります。
このような寺院などが所有する土地は永代使用料を支払えば、継承者がいるうちは使用することが可能です。しかし、少子化に伴いお墓の継承者が少なくなってきている昨今では、管理者のいないお墓が「無縁墓」となることも少なくありません。
永代使用料は、寺院や霊園によっても異なります。墓地の規模が広かったり、都心部にあって行き来する上で便利な場所にあったりするほど、料金もやはり高くなることが多いようです。
3. 墓地の管理費用
墓地のトイレの水道代や電気代など、共有スペースの管理にもお金がかかります。そこで必要になってくるのが、墓地における管理費用です。管理費用が発生するのは、墓地の永代使用の契約後。年間で数千円~数万円がかかるといわれ、数年分、数十年分をまとめて支払うことも可能となっています。
寺院の規模が大きく、施設が整っていると、管理費用も高額になるケースもあるようです。そのため価格の相場は、墓地の規模や立地条件により異なってきます。
お墓を建てる前に気をつけたい4つのポイント
お墓を建てるにあたって、事前に考慮しておきたいポイントが4つあります。購入してから後悔しないためにも、今知っておくべきことをご紹介します。
◆購入後のことを考えておく
お墓を購入する前に、購入した後のことも考えておくことが重要です。もしご自分が高齢になり、お墓参りに行けなくなってしまったら、せっかく建てたお墓の管理がおろそかになってしまいます。
お墓というのは、代々受け継がれていくものです。跡継ぎがいないのにお墓を建ててしまっても、ゆくゆくは管理する人がいなくなってしまいます。子供や孫に、自分に代わってお墓の後継者になってもらえるかどうかは、大事なポイントとなってくるのです。
◆無理のない範囲でお墓の規模を決める
お墓を建てるときにかかる費用には、お墓の面積はもちろん、お墓を建てる墓地の土地の値段も、少なからず影響してきます。
石の値段も、国産物は日本の職人の技で磨き上げるため、高額であることが多いようです。そのため、最近では見た目もほとんど変わらない安価な外国産が人気となっています。予算に無理のない範囲でお墓の規模や質を決め、後々後悔しないお墓選びをしましょう。
◆通いやすい場所にあるかどうか
若い頃ならば、少し離れた土地や起伏がある場所でも通えるかもしれません。しかしゆくゆく高齢となれば、足腰も今と同じように動いてくれる保証はないのです。
お墓参りがしやすい土地にあるかどうかも、お墓を建てる上で重要なポイントです。土地の起伏が激しくないかどうかや、交通の便が良いかどうかも考えましょう。
◆お墓に納骨する以外にも供養方法はある
少子高齢化の現代日本においては、先祖供養の方法も多様化されてきました。今ではお墓に納骨するという方法以外のやり方で供養をされる方も多くいらっしゃいます。こちらでは、時代に即したさまざまな供養方法をご紹介します。
・永代供養
永代供養というのは、寺院や霊園などが遺族に代わって供養し管理することです。永代なのでいつまでという期限もなく、供養を専門家におまかせできるという供養方法です。お墓を建てる費用までまかなえない方や、お墓の後継者がいない方にとってはありがたい供養法で、少子化が本格化するこれからの時代に求められています。
・レンタル
レンタルのお墓は、一定期間の間、低予算でお墓を借りることができるものです。子供にお墓を建てる負担をかけたくはないけれども、自分の入る墓が欲しいという方に人気があります。
・合祀墓
合祀墓とは、亡くなった方を合同で供養するお墓のことで、共同墓などと呼ばれることもあります。合祀墓への供養は、管理をする寺院が行います。血縁関係があるなし関わらず、一緒のお墓に入ることになります。お骨を骨壺から出して埋葬するため、一度埋葬するとほかの人のお骨と混じってしまうことになります。
墓地の種類は3種類ある
まず、墓地の種類について見てきましょう。墓地の種類は主に3種類に分かれます。
◆公営墓地
公営墓地というのは、各地方自治体の管理下にある墓地のことをいいます。永代使用料、墓地の管理費共に、お墓に関する費用が抑えられることが最大のメリットです。宗派の縛りもないため、多くの人にとって使いやすい墓地となっています。
そのため人口の集中する都市部では、抽選に当たった人だけが使用することができる人気の墓地です。応募をするには一定の条件があるので、興味のある方は各都道府県の窓口まで問い合わせてみるとよいでしょう。
◆寺院墓地
寺院墓地は、寺院の檀家の先祖代々のお墓として、建てられた墓地です。その寺院の檀家になることで、墓地を使用することができるようになるのが主な使用方法でした。
しかし、人口の減少と地方の過疎化により、檀家や寺院の数も減り続けているのが現状です。そのため檀家制度を廃止する、またはお布施を定額化にするといった改革を行う寺院も出てきました。これからの時代、檀家制度の改革が寺院墓地の死活問題となっていくことでしょう。
◆民営墓地
民営墓地というのは、どんな宗教や宗派の人でも使える墓地で、宗教法人や公益法人が管理運営しています。永代使用料や管理費は比較的高額ですが、販売数が多いため、お墓を早く作りたい人には向いているといえます。
石材店もあらかじめ決まっており、全て業者におまかせでお墓を作りたい人向けのお墓になります。
いいお墓に出会うためには…「相見積もり」
最後に、後悔しないお墓選びをして納得がいくお墓を建てるためのポイントをご紹介しましょう。
賢くお墓を建てるには、相見積もりをとることが肝心です。ご自身で複数の墓地や石材店を選んで、見積もりを出してもらい比較検討することで、相場がだいたい分かります。
お墓を建てるには、高額な費用がかかってきます。そのためどうしても、価格を抑えることに気をとられがちなものです。しかし、安いからといって面積があまりに狭いようでは困ります。価格とともに土地面積も念頭において、墓地選びをするようにしましょう。
まとめ
お墓というのは、子孫代々受け継いでいくものでした。しかし少子高齢化や核家族で社会のあり方が変化する昨今では、供養の方法も多様化しています。子供や孫にお墓の負担をかけたくないという方も多く、これからのお墓はそれぞれのご家庭のニーズによって多様化が進んでいくことでしょう。
お墓を作るための費用は決して安い金額ではありません。今回の記事をご参考に、事前にきちんと下準備をしてから、後悔のないお墓づくりをしていただければ幸いです。